モアイの誘い
ムーチャスエルテのジフ ムーチャ・スエルテはスペイン語で『がんばって』という意味です!!

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ECUADOR
第 13 話
2800メートルの刑務所ガルシア・モレーノ2!!
2001年08月19日
刑務所ガルシア・モレーノ
スークレ
刑務所の入り口。
連れてこられたときには もう暗くなっていたので 恐怖感を増長させた
刑務所は高い白壁で囲まれ 中の収容所は鉄筋の三階建てになっていた。 標高2800メートルにあるというのに なんと壁の半分は鉄格子でできており、 建物の中といえど、外にそのままいるのと 同じような状態になっていた。 すでに日は落ちており、中にはいっている黒人の 目の部分だけが白く不気味に光っている。 また言葉にならない声が刑務所の中から 聞こえてくるため、そのうめき声が自分の恐怖心を増幅させた。 今、自分たちは列を作って並ばされているが、 どうやら自分たちの身元調査をするためらしい。 刑務所の中にいるのは ほぼ全員が黒人だ。 あんな、奴らと一緒になったら 絶対やられる。 奴らの顔は生まれながらにして 悪の顔をしている。 目に輝きというものがないのだ。。 悪人の目というのは、獲物をとらえようとする 肉食動物のようである。 しかし、彼らの目には野生の動物のような気高さはない。 私は20数人いた中で一番最後に 身元調査を終えた。 係:「 名前は? 」 英:「 Hidenori Sakamoto 」 係:「 国籍は?」 英:「 日本 」 係:「 生年月日は? 」 といったような問答を終えて 最後には 「 おい、チャーハン    終わりだ。早くあっちに並べ 」    といわれて、列に加わった。 チャーハンというのは 東洋人を見たら、 中華料理で彼らがよく食べる チャーハンを想像するのだろう。 アメリカ人を見て、ハンバーガー イタリア人を見て、パスタと 想像するのと同一のものだろう。 人が困っているときに、こんな ギャグみたいなことをいいやがって、 内心、ムッとしていたが、 腹を立てたところで 立場はより一層悪くなるので 適当に流しておいた。 刑務所で働く下ばたかりのものが 身分証明書を持ち合わせていなかった 哀れなエクアドル人の頭をひっぱたき、 暴力をふるっている。 弱いものはとことんまで、やられる。 世の中というのは恐いものだ。 「 おい。豚。早くいけ 」 と私も皆と同じように肩を強く叩かれた。 権力をバックにいきがる この男はいったいどういう神経をしているのだろう。 全ての人は叩かれながらも、 どうすることもできない。 ここでは、権力が全てなのだ。 全員の調査がすみ、 人を家畜のように扱う男が 下品な声で 「 おい。お前ら。   これから中にいれてやるから  俺について来い。 」   とどなった。 刑務所の一階では、数人の黒人が  「 お前ら。金よこせ!! 」   「 出すなら今のうちだぜ。あとで見つけたら容赦しねえぞ 」 などと言って、新入りの僕らを威嚇していた。 まずはリンチからはじまるのか・・・ と明日のジョーで主人公が少年院?に入る ときのシーンを思い起こしていた。 ちょっと想像力が豊かすぎるかもしれないが、 私はリンチにあうことも覚悟していた。 そして、なによりも心配だったのが、 食をどうするのか・・・ ということだった。 友達によると、食事は刑務所で働いている人に お金を渡して、買ってきてもらうことになっている という話しだったので、一文無しになってしまった 僕は食にありつくことができない・・・・のでは という恐怖心に襲われていた。 入ってから、リンチを食らうとしても 黄色人種で目立つから相当 やられるだろうなあ。 恐怖感が増幅されていった。 最後は珍しさに・・・れるのでは 回されるんだろうな・・・ 考えれば考えるほど 悪い方向に考えは進んだ。 私は列を崩さず刑務所の入り口に 歩いていった。 その刑務所は3階立てで、 窓は、鉄格子できているから 中の様子は一目瞭然だ。 きっと、見張りやすくするため このような作りになっているのだろう。 一階の階段付近に近づくと 「 上へ上れ 」 という指令がでた。 どうやら自分たちが入れられるのは一階ではないらしい。 これにはホッとした。 あのような凶悪な人たちと 一緒になったら、 かよわい(?)僕では生き延びることはできない。 階段を上って 二階につくと、 そこには、また鉄格子の中から 黒人たちの顔がのぞく 「 おい。中国人。面みせろ 」 と中からドスの利いた声が聞こえてくる。 しかし、1階の囚人に比べると 体格も小さく、貫禄もないかんじだった。 ただ口と顔だけはべらぼうに悪い。 しかし、2階にいるのも 全員が黒人のようだった。 そろそろ入るのかと思ったが、 「 上にあがれ 」 という声が聞こえて来た どうやら自分たちの団体は最上階の3階に入れられるらしい。 3階に着くとその男が鍵をあけて 中にはいれと指令をだした。 「 豚。早く入れ 」 僕たちは列を崩さず 中に入っていった。 全員が入り終わり、 広い刑務所の真ん中に2列に並べられた。 目測で20人以上は我々よりも 先に入っているものが たちがいた。 彼らはほぼ大多数のものが メスチソで黒人はいなかった。 その中の1人でリーダーのような 若いメスチソの男が我々の前に現れた。 普通に町で見かけるようなふつうの青年の ようにも見える・・・が 能力は高そうに見えた この男はいったい何者なのだろうか? 彼は我々に向かって 「 紳士諸君。ガルシアモレーノへようこそ 」  と、大きな声で話し始めた。   「 ここにはここの規則がある。今からそれを守ってもらう 」 みな、一階の黒人たちの迫力に圧倒されているのと 刑務所という特殊な場所に入った恐怖のため、 顔は青白くなっており、 緊張のため直立不動の状態になっていた。 みな、どのように対応していいのかわからなくなっているのだ。 ただ、できれば不利益を被りたくないので 順応性を見せることに必死になっている。 若いリーダー格の男は新しいものが入ってくることに 慣れているようで、他の男たちも彼の様子をそのまま見ていた。 「 よし。点呼をはじめる 」 「 右から。はじめ!! 」 と若いその男は私たちに指示した。 「 ウ 」( 1 ) 「 ドース 」( 2 ) 「 トース 」( 3 ) と気の入った声でみなが反応する。 私も自分の出せるできるだけ 勇ましい声で 「 オンセ ーーーー 」( 11 ) と張り上げた。 私はとにかく、目立たないように 目立たないようにすることにした。 新しい場所にきたときには、 目をつけられると、 ろくなことにならないということは 直感的にわかっていたからだ。 新しいところに入ったら、 自分より前にいた人に敬意を示すのが 一番の策であるというのは認識していた。 しかしこの肌の色は 明らかに目立つ。 それが自分を不安にさせた リーダーらしい若い男は みなが礼儀正しく、 かつ誠実に大声を張り上げる姿を 見て、 「 よ〜し。いい声だ 」 「 もう一度繰り返せ 」 と満足そうに命令した 我々捕われたばかりの 哀れな羊たちは、その命令に従い、 力の限り大きな声で自分の割り当て番号を 張り上げることしかできなかった。    次回予告:刑務所の中で不利益を被らないために         必死で声を張り上げる新囚人生たち         刑務所の中の張り詰めた空気に         直立不動になっている新囚人生たちの運命はいかに!! 次回お楽しみに!!
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