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スークレの屋上で
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スークレの屋上で ウサギのオユキを抱く
管理人。
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基本的には一ヶ所にしか賭けない自分であるが、
Makotoさんの忠告にしたがって
三ヶ所広く賭けた。Makotoさんも
同じように三ヶ所かけた。
ディーラーは一枚しかひかないから、
自分たちにサービスカードがでる可能性は相当に高い。
2人が6ヶ所に賭け続けるのであれば、
単純に考えて86%の可能性
( 100%÷7×6=85.71%
トランプの使用する部分に
サービスカードが入っていると仮定
ディーラーと自分たちが同じ枚数の札を引くと仮定。
実際はディーラーは17以上まで
カードを引く必要があるため、
ディーラーの引くカードの数のほうがプレーヤーを
上回るのが普通。 )
でどちらかがサービスカードがひける。
坊主頭でカードを配るのが速い自信に満ちたディーラーは
珍しく大きく賭けてきた2人に対して
微笑を浮かべながらカードを配り始めた。
ディーラーに告ぐ:
お客さんへの態度は自分たちのチップ収入を
左右する。プレーヤーを負かしたときは
嬉しそうな顔をしてはならない。
2人が大きく勝負にきたので嬉しそうである。
基本的に大きく賭ければ負けるのも早い。
それがカジノというものだ。
配り始めたと思ったときには、
6ヶ所すべてにカードが配られていた。
このディーラーの配る速さは並でなく
腕が数本に見えるほどである。
大きく賭けてきたカモ2人を
狩ろうとする狩人の興奮は
カードを配る速さにそのまま現れていた。
僕たちに配られた12枚にはサービスカードが入っていなかった。
「 坂もっちゃん。カードは最初にでるはずだから。
はじめは無理やりでもカードをひけるだけひくんや。 」
ディーラーの表情は自分の手持ちのカードのキングの強さを
充分に表すニヤニヤした表情をしていた。
それもそうだ。
僕のカードは右から10と6の組み合わせと10と3の組み合わせ。
6と6と組み合わせ。
『 16 , 13 , 12 』
ディーラーの10相手には
基本的に16がサレンダー。
他の二つはトランプを引くのだが
弱気のプレーヤーなら
全部降りてしまうくらい悪い札の組み合わせである。
いつもならサレンダーしてしまう16だが
果敢に引いていくことにした。
僕の右手がテーブルを2回素早く鳴らす。
『 コンコン 』
っという音がテーブルから響く。
ディーラーの右手に絵札が!!
10 + 6 + 10
「 26 デマシアード 」
(-_-;)・・・・
注:デマシアードは
スペイン語で多すぎるという意味で、
ここではオーバーの意味
クイーンの札が配られた同時に僕のチップは
テーブルの仲間の元に帰っていった。
13か・・・・
(-_-;)・・・・
いつもどおりのくさった手だな。
8こい。8
『 コンコンコン 』
ディーラ-の右手に9の札が!!
10 + 3 + 9
「 22 デマシアード 」
(~_~;)・・・・
ディーラ-の右手が往復の動作を無駄なくこなす。
私はここで普通の戦略とは違う戦略をとった。
注:ブラックジャック基礎知識
ディーラーの10相手に6と6で12の組み合わせは
基本戦略では普通にヒットする。
一見開いたほうがいいのではないかと思うが
6という数字は一桁の数字の中で
バースト ( 22以上になる可能性 ) 率が
40%を超える一番弱い手である。
・・・・・
「 アビエルト!!( オープンのこと ) 」
と僕は大きく発声しチップをもう一つ置いた。
注:同じ数字が配られた場合は
賭けられていた金額と同等の金額を賭けることで、
カードを分けることができる。
この場合は分けると絶対に不利になる。
しかしサービスカードを
引く可能性を上げるためにあえて分けた。
「 そうや。さかもっちゃん 」
Makotoさんが横でぶつぶつつぶやく。
ディーラーはカードを配ろうとしていた右手を止めて、
怪訝な声で
「 ポルケ? アビエルト? 」( 何でオープンするんだ? )
と聞き返す。
私は
『 次はシンコ ( スペイン語で5のこと) がきて
ドブレして ( 5と6で11になり有利な状況ができるので掛け金を2倍にすること )
ベインテ・ウーノ ( スペイン語で21のこと ) でしょ 』
と自分中心の解釈を始めた。
客で弱い人がよく自分中心にいうので
パネシージョを狙っての行動では
ないことを示すために
講釈した。
ディーラーは負けはじめて
気が狂ったかというような
顔つきでカードを素早く配った。
ディーラーが狩りを再開した。
ディーラーの右手から絵札が!!
「 16 」
やはりそんな都合よく5がくるわけはない!!
負けこんできて、熱くなった
私は興奮して、テーブルを叩く。
『 ガンガンッ 』
ディーラーの右手から絵札が!!
「 26 デマシアード 」
(>_<)・・・・・グハッ・・・・・
チップ回収に慣れた右手が僕の資本を気持ちよく減らす。
連続三回の負け。
『 負けへんで!! 』
と私は心の中でつぶやき、
さっきより、
力を込めて、テーブルをぶったたく。
『 ゴン 』
と鈍い音が響く
(+_+)・・・・テーブルの逆襲を受けて手が痛い・・・・涙
なんて思っていると
ディーラーの右手から絵札が!!
またか!!
「 16 」
完全に追い詰められた。
私は3連敗していてかなり弱気になっていた。
そして、もう一枚、引くか引かないか
迷ってしまった。
ディーラーは、
もうどちらにしても負けなんだから
引くか、引かないか早く決めろと
いった態度で、
体をゆすりながら
「 チッ チッ 」
と舌を鳴らしながら
私の決定を待っていた。
するとMakotoさんが
「 坂もっちゃん。何迷ってんの?
もう16はどちらにしても勝ち目ないやん。
どうせ負けるなら、パネシージョを引けるチャンスを
もらって負けるほうがいいのきまっとるやん。 」
と言ってきた。
Makotoさんの言っていることは
正論だ。
人間は感情的な動物なので
このように第三者の客観的な意見と
いうのは非常に役に立つ。
私はこのとき、連続で負けていたので
弱気になっていた。
10相手に16で止めても
80%は負けだ。
それなら引くしかない。
けど、四連敗か・・・・
(-_-メ)・・・・
神に祈る気持ちで
テーブルを優しくゆっくりと叩いた。
というか。先ほどのテーブルへの強打で
手を傷めていたという話もある。
『 コン・ コン・・ 』
待たされ過ぎて
業を煮やしたディーラーは
空手チョップをするかのように
勢いよく右手を自分のほうに素早く動かした。
ディーラーの右手から絵札が!!
と思ったのはディーラーも僕も同じだったかもしれない。
ディーラーは札を配ると同時に
トランプとチップの回収の動作に
入っていた。
・・・・・
・A ・
・ ・
・ ☆ ・
・ ・
・ A ・
・・・・・
(゜.゜)・・・・・
おおおお・・・
この札は!!
カードの中央に赤いスタンプが見える。
「 助かったな 」
と言ってはないが、
そう言ったようなディーラーは
悔しそうな顔をしていた。
最終的にはディーラーはエースをひいてブラックジャックに!!
パネシージョも負け戦では効果は発揮しない。
しかし、パネシージョはシャッフルまで
ずっと有効なのだ。
「 坂もっちゃん。もう一ヶ所でいいんや。 」
僕とMakotoさんはそれから一ヶ所にしかかけないことにした。
「 もう掛け金を減らすのか 」
弱気なやつだなといったかんじの顔つきで
狩人は仕事を続けた。
Makotoさんは数回してから
トイレに行くといって
席を立った。
Makotoさんは
私にサービスゲームを多くさせて
あげようという
心遣いで
故意にトイレにいったのだろう。
その回が終わる頃には
僕のチップは新しい仲間を増やしていた。
Makotoさんのカードカットはいつも絶妙だった。
Makotoさんがカットしたときにはいつも、
その回の初めにサービスカードがでた。
数時間後。
僕とMakotoさんは換金カウンタ-でポケットには入りきれないほどの
札束を受け取った。
札個々の金額は低い
( その当時でエクアドルの一番の高額紙幣は300円程度 )
といえど、やはり札束には人の心を陽気にする力が充分にある。
僕たちはポケットを大きくしたのと同時に心と態度を大きくして、
颯爽とタクシーに乗ってスークレへと向かった。
タクシーの運転手はヒルトンコロンから
なぜ旧市街のホテルスークレに行かなくては
ならないのか。
と不思議に思っていたようだ。
朝を直前に迎えた冷え切った冷気を感じながら、ホテルスークレに無事到着。
緑色の木製の扉の外側から
大きな声でホテルの中に叫ぶ。
英:「 ブエナスノーチェス!!カルロース!!
アブレ・ラ・プエルタ・ポルファボール!! 」
( こんばんは。カルロス。ドアを開けて!! )
眠そうな顔でカルロスが降りてきた。
「 サカモート。あほたれ。くそたれ。 」
どうでもいい日本語をカルロスはつぶやいていたが、
カルロスはこの旧市街が
危ないことをわかっていたので
眠っていたところを起こされたにも
かかわらず、すぐに
ドアを開けてホテルの中に入れてくれた。
口では馬鹿なことばかりいっているが
彼の行動が彼の誠実さを示していた。
「 グラシアス!! 」
一言お礼をいって、僕は走るように屋上の自分の部屋まで駆け上がった。
Makotoさんの必勝法は本当に
必勝法だったのだ。
見慣れない札束を前に
心は高揚していた。
一回一回の勝つ金額は少なくても
最終的には大きな金額になるものだなと。
それからカジノにいくのは僕とMakotoさんの
仕事になった。
まず、藤で寿司を食べて、ヒルトンコロンにいく。
程よく勝って夜遊びに行くというのが日常になっていた。
やはりそんなおいしい生活も長く続くものではない。
3週間後
皆から愛されたパネシージョはその姿を消した。
原因はインチキ臭い東洋人2人に違いなかった。
それからというものヒルトンコロンに異質な日本人2人は出入りしなくなった。
勝った金はガラパゴスを豪華客船で旅行できるほどであったが、
僕がスークレを後にしてコロンビアに行くときには早くも所有者を替えていた。
それというのも私は勝つことに浮かれて
インフレが高速で進んでいるのにもかかわらず
そのお金をドルに両替しなかった。
だから日に日にその札束は価値を落としていったし、
安い。安いと金を使いまくっていたのだが
小さなものでも積もり積もりれば
山になるというもので
最終的にはかなりの額を使っていた。
ほんの一瞬の出来事であったが、
システムを利用するとか
うまくいっていても浮かれてはいけないとか
積もり積もれば山になるとか
いろいろなことを学んだ
カジノ通いだった。
次回お楽しみに!!
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