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ムーチャ・スエルテはスペイン語で『がんばって』という意味です!!
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明日はいいことがある 後編 1999年5月下旬 |
『 マニャーナ 』 僕の頭の中でメリッサの笑顔とともに 『 マニャーナ 』という言葉が シャボン玉のように浮かんでは消えていった。 そんな妄想に抱かれているうちに電車がやってきた。 一見して、電車の中が込み合っているのがわかった。 ・・・・・現在時刻 16:25 ・・・・・ 電車のドアが開いた。 ドアの付近はスリがよくでると聞いていたので 安全のために奥に入りたかったが どうやらドア付近しか乗れるスペースがなかった。 しかし、気持ちが高揚していたので 電車の中の人に背を向ける形で車両に乗り込んだ。 そうして天国行きの電車が無事に発車するのを待っていた。 ドアが閉まる寸前のことだった。 二人の男が強引に電車の中に乗ってきた。 いつもなら、こんなきついところに乗ってくるものがいたら 故意に乗せないようにする自分だが、 今日だけはちがった。 今日起こるであろう自分の幸せを想像してか、 珍しく寛大な気持ちになっていた。 『 こいつらぎりぎり乗れてよかったな。 』 と僕は思った。 人間は自分が調子がよいと人にも寛大になる。 ドアが『シュッ』と音をたてて閉まり始めた。 半分閉まりかけたときだった。 二人の男が車内からいきなりホームに飛び出した。 ドアは 『 プシーッ 』 と一仕事終えたかのような 音をたてて完全に閉まった。 あいつらはなんのために電車に乗って、 電車を降りたんだ。 僕のCPUが回転を始めた。 ( その間0.3秒 ) 左手に持っていた傘を左腕のの脇にはさみ、左手でジーンズの左ポケットを上から触る。 ( その間0.5秒 ) ふくらみがない。 電車が動き始めた。 ドアをはさんで、奴ら二人が改札に向かって走り始めたのがわかる ( その間0.6秒 ) 僕は左側の窓に目をやった。電車の窓は空いている。 ( その間0.3秒 ) 『窓から飛び出せる』 僕はそう思った 電車はまだ動きだしたばかりでスピードはついてない。 窓は狭いがいける。と思った。 右足でジャンプするかのように、人を押しのけて窓の前に移動した。 しかしその窓の下には メキシコ版サッチーのようなおばさんが・・・・・ ( その間0.9秒 ) 窓の下の座席に人が!!セニョーラが座っている。 『 そんなにあわててどうしたの? 』 といった顔をして、にらむかのように僕の顔を見上げている。 僕の右の視界には逃げる二人の姿が。 二人の姿が小さくなっていく。 小さく 男1 男2 小さく 男1 男2 小さく 男1 男2 小さく 男1 男2 なっていく。 電車が加速を上げていく。 彼らの姿はもう完全に見えなくなった。 まさかこの僕がやられるなんて・・・・・・・・・!! ・・・・・現在時刻 16:27 ・・・・・ 冷静になって考えてみた。 とにかく、もう僕は全くお金を持ち合わせていない。 今日のために苦労して買った例の物と金はもう所有者をかえた。 奴らは財布の中に入っていた金と例の物を見てどう思うだろう。 特にイボのやつ(笑) あの中国人生意気にいいもの 持ってるなとでも思うのだろうか。 僕はやられたことよりも、 自分の財布の中に金とゴムしか入ってなかったことが 妙に恥ずかしくなった。 けれど不幸中の幸いで取られたのは金とゴムだけで 代替性の高い物だけだった。 しかしいくらメキシコのスリといえでも、 僕のメリッサにかける 情熱と妄想だけは盗むことはできなかった。 僕は『 やられたものはしょうがない 』 と気を取り直して次の駅で降りて、 イダルゴ駅からアミーゴまで 水溜りに直進しながら 早歩きでアミーゴまで引き返した。 ・・・・・現在時刻 16:41 ・・・・・ すぐに三階の自分の部屋まで上がり、 ぼくのもう一つのメイン財布をバッグからだした。 メキシコはあぶないと思っていたので いつも持ち歩くのは小銭入れのような 簡易的な財布だけにしておいたのだ。 そして、また今日買った例の物 ( だいたい6個入りなのでまだ余りがあった ) をまたまた財布に忍ばせた。 そして財布に入っている余りの金を計算しはじめた。 やばい、2000円しかない。 ATMまでいってお金をおろしていたら、 約束の時間に遅刻するのは間違いない。 とそのとき、 ちょうど、夢さんが部屋に現れた。 ・・・・・現在時刻 16:42 ・・・・・ 夢:『 あれ、坂本君。なんでまだここにいるんだよ。 』 夢:『 まだでかけてなかったのか? もう約束の時間になるぞ 』 英:『 実はちょっと地下鉄でスリに遭っちゃって 』 夢:『 ばかやろ〜。いったばっかりだろう。地下鉄には気を付けろって 』 英:『 すいません 』 夢:『 人の忠告はちゃんときくもんだぞ。 』 夢:『 全く0せだ出身の奴は人の話しを全然きいてねえな。 』 夢:『 俺の昔の上司がそうだった。 』 やばい。このまま 夢さんの説教をきいていたら遅刻してしまう。 たしかに夢さんのいいたいことはよくわかるのだが やられたくてやられるやつはいない。 普段の僕ならここでこの話しに気分よく付き合うのだが、 今日の自分は違った。 『 夢さん。ペソ貸して下さい 』 ここでのんびりしていたらチャンスを逃す。 たぶん、僕の形相が真剣そのものだったのだろう。 夢さんは無言になって、 ポケットから財布を取り出して 100ペソ札( 日本円で約1000円くらい ) を 二枚だして、 『 がんばってこいよ 』 一言そういって僕にお金を渡してくれた。 僕は 『 ありがとうございます。明日絶対返します 』 夢さんに礼をいって、走ってアミーゴの階段を駆け下りた。 ・・・・・現在時刻 16:44 ・・・・・ 果たして約束の午後5時に間に合うのか? ラテンでは女性を待たせるのは 相手を侮辱していることにあたる と隆太さんからきいていた。 『 デートの時間に遅れたらふられると思って間違いないよ。 』 僕の脳裏に隆太さんのその言葉が残っていた 地下鉄「レボルシオン」駅までの走りは軽快だ。 僕の形相は周りの人は警戒だ。 地下鉄到着 ・・・・・現在時刻 16:46 ・・・・・ なんと切符売り場に行列が!!! 夕方5時近くでみな家路に急いでいるのだ。 急いでいるときにかぎってなぜ!! 普通にならんだら5分以上はかかるだろう。 約束の時間には間に合わない。 そのときだった。 改札のほうから日本人がやってきた。 『 さかもっちゃん。どうしたん? 』 その声は!! アミーゴで一緒に暮らしている 長身で陽気な深田さんだった。 『 深田さん。こんにちは。お帰りなさい 』 『 さかもっちゃんこそ何してるの? 』 『 深田さん。余りの切符もってますか? 』 『 もっとるよ 』 『 すいません。一枚売ってもらえますか。 』 『 どうしたん。お前なんかあせっとんな。ええよ。 』 と深田さんから切符を購入した。 『 深田さん。どうもありがとうございます。明日金払います。 』 言い終わらぬ間に、 僕の体はホームに向かい走りはじめていた。 なかなかここまで失礼な奴はいないと自分でも思う。 ・・・・現在時刻 16:47 ・・・・・ 電車はタイミングよくやってきた。 こころがけが良い(?)人間には神は見方するものだ。 乗り換えも珍しくスムーズにいった。 間に合うぞ!! 電車がガリバルディ-の駅に到着した。 ・・・・・現在時刻 16:57 ・・・・・ ラーン ひでのり ラーン 走った。とにかく走った。改札を抜けた ・・・・・・現在時刻 16:58 走った。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・現在時刻 17:00 ・・・・・ 息を切らせながら必死の形相をしていた。 間に合って良かった。 途中からはメリッサと楽しい思いを することより時間通りに 目的地に着くことが優先されていたような気がする メリッサはまだきていないようだ。 ・・・・・・・ ・・・・・・・・5分経過 ・・・・・10分経過 ・・・15分経過 ・30分経過 ・・・・・・・・・・・・・・・・・1時間経過 ・・・・・・1時間半経過 現在時刻 18:30 メリッサが遠くのほうからこちらに手をふりながら無邪気な笑顔をして現れた。 『 メリッサ。今日は何の日? 』 『 ひで。え、何の日って? 』 『 メリッサ、昨日帰り際、俺にいったこと覚えてる? 』 メリッサの首が横に振られた 『 ノー 何かいったかしら? 』 ・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・ ・・・ ・・ ・ 『 ガビーン 』 ・ ・・ ・・・ ・・・・・ ・・・・・・ 彼女はいつものように陽気に メリ:『 ひで。そろそろ始まるわよ。 』 メリ:『 中に入って座ろう 』 と僕は手を引っ張られて劇場にはいっていくのであった いつものようにメリッサと一緒に客席に座りながら 団欒するいつもとかわらぬ日々だった。 彼女はそれから一週間程度して 他の町に行ってしまって それから会うことはなかった。 彼女がいなくなってから テアトロ・コロニアルにいったが、 他の踊り子たちは私に対して 『 ビールをおごれ。ビールをおごれ 』 とみなうるさくて幻滅した。 メリッサは私に対してビールをねだることは なかった。 いつも自分の分と私の分のコカコーラと スナック菓子を持ってきてくれた。 今回の発言撤回という ラテンらしいエピソードもあるが 私の中ではいいやつだったなあ。 と記憶に残っている。 反省するなら、彼女が差し入れしてくれるのを 当たり前のように思っていたが 彼女は生活が苦しくて、このような 仕事をしているわけだから 彼女のために何かしてあげられることが あったのではないかと 今となってみて思う。 差し入れなんて、いくらでもないと 言う人がいるかもしれないが 毎日のことなので 馬鹿にできないし。 一緒にいるときは他のお客さんに 付くことができないので チップも稼ぐことができない。 私は彼女にとって実質的にはプラスの効果を与えていなかった。 もっと彼女の立場にたって行動できたら よかったなと思った。 ただ、一度バラを中心とした数種類の豪華な 花束をプレゼントしたときの笑顔は今だに 記憶に残っている。 じゃん・じゃん・終わり ・・ ・・ ・・
隆:『 マニャーナっていうのはな。 辞書には明日ってかいてあるだろう お前の辞書ならtomorrowだな けどラテンではマニャーナは ・・・・い・つ・か・・♪・・・ って意味なんだよ。 』 隆:『 まあ、今回のことはラテンの文化を勉強するいい機会だったな。 』 隆:『 まあ、そのうちいいこともあるよ 』 ・・・ といったかんじで 『 マニャーナ 』という スペイン語を通して 文化の違いを肌で勉強した。
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| ガラパゴス海亀アンディーの旅の話しのコーナー | |
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どうも。ガラパゴス海亀のアンディーです。 ひでのり。いつもどおりにアホでしたね。 |
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英則。元気か。やっぱりお前。 アホだな。 |
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アンディー。やられちゃった。 |
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英則。人の忠告はしっかりきけよ!! |
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アンディー。ほんとだね。気をつけろっていわれた 矢先にやられたもんね。 いつもは気をつけているんだけど。 今回は浮かれすぎてね。 |
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そうだな。だいだい失敗ってのは 欲が増幅して平常心を失ったときに起こるんだよな。 |
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アンディー。ごもっとも。 スリにやられ。 夢さんに怒られ メリッサにやられ ほんとにやられまくったよ。 |
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まあ、今回はしょうがない。 まあ、スリにやられても、それに屈することなく、すぐに 会いにいった根性は認めよう。 そのエロ根性(笑) また夢さんはいい人だな。 自分のために怒ってくれる人というのは 大切にしろよ。普通の人から すればただの馬鹿ってかんじで 笑って終わりだが、夢さんは すぐに現実問題、必要なお金も 貸してくれたわけだからな。 |
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そうだね |
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まあ、今回の話しはなかなかおもしろかった♪ またやられ話し期待してるからね♪ |
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そう何度もやられる俺じゃないぜ。 アンディさんよ〜。 それではみなさん。次回お楽しみに♪ |
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| ひでのりの旅で学んだこと | ||
| 第 5 回 | 明日はいいことがある 後編 | 1999年05月下旬 |
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1. 人間は欲が増幅して、油断しているとき痛い目を見る 2. 辞書の通りに言葉を鵜呑みにしてはいけない。 言葉の中には一言では表現できないものがある。 3. 世の中そんなに甘くない。 |
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